日々の記録簿

日々のできごとの記録

読書

概説 標本調査法

投稿日:

PISAやTIMSSを分析するにあたって、標本抽出に関するオススメの日本語書籍がなかなか見つからなかったのですが、ようやく発見したのでご紹介。

本書の大きな特徴は、抽出ウェイト(デザインウェイト)を中心に話が進んでいるという点でしょう。

PISAを始めとする最近の国際調査は、当たり前のようにsampling weightを使用しているため、weightに関する知識がないと、十分に理解することもできません。

そんな中、本書はweightをめぐるあれこれの議論を、体系的に、かつ参考文献を豊富に掲載して説明してくれているので、読んでいて非常にタメになります。

もちろん統計の本ですから数式も多いのですが、極力わかりやすく書いてくれていると思います。

この手の議論を日本語で読めるという意味では、たいへん貴重な一冊です。ぜひご一読を!

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-読書

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

教育社会学の入門書(その弐)

教育社会学の入門書(その壱)の続きです。 新説 教育社会学 本書の特徴の一つは、教育問題に12章中4章(逸脱・薬物問題・いじめ・暴力)が割かれている点です。薬物問題や暴力を扱う入門書というのは珍しいの …

学力の経済学/幼児教育の経済学を読んだ!

巷で話題の学力の経済学/幼児教育の経済学を読みました。 どちらも内容については、Amazonのレビューなどを参考にするのがよいと思います。大変よい本です。 とくにランダム化比較試験の重要性やら、幼児教 …

混合研究法入門を読んだ!

抱井尚子(2015)混合研究法入門を読んだ。 結論から言うと、現時点で日本語で読める混合研究法のテキストとしてはベストの一冊である。 これまでも混合研究法については、いくつかの著作がでている。 たとえ …

教育社会学の入門書(その壱)

教育社会学の入門書の紹介(その壱)です。 一口に教育社会学と言ってもカバーする範囲が広いので、入門書の傾向もさまざまです。 ここでは、Amazonを「教育社会学」で検索してヒットした順番に紹介していき …

Rによる項目反応理論/共分散構造分析【R編】

おすすめ度が高い2冊を手に入れたので、ご紹介。 Rによる項目反応理論 項目反応理論を勉強するにあたって、最初に読むべき本だと思う。 ある程度の統計・Rに関する知識は必要だが、今まで読んだ関連書籍の中で …