RによるTIMSS2011の分析方法です。
データの読み込み
SPSSデータを読み込むために、foreign packageを読み込みます。
また、RによるTIMSSの分析を可能にするため、intsvy packageを利用します。
例として、小学校データのうち、児童質問紙のデータを含む、asgjpm5.savを使います。
# 前準備 library(foreign) library(intsvy) # データの読み込み JP11stu <- read.spss("asgjpnm5.sav", use.value.labels=F, to.data.frame=T, use.missings=T)
intsvyによる分析
度数分布
ASBG04は「家にある本の冊数」を示す
(1: 0-10冊 2: 11-25冊 3: 26-100冊 4: 101-200冊 5: 201冊以上)。
timss.table("ASBG04", data=JP11stu, weight="TOTWGT")
平均の計算
# 家庭にある本の冊数(ASBG04)の平均点 timss.mean("ASBG04", data=JP11stu, weight="TOTWGT") # 算数(ASMMAT)の平均点 timss.mean.pv(pvlabel="ASMMAT", data=JP11stu, weight="TOTWGT") # 理科(ASSCI)の平均点 timss.mean.pv(pvlabel="ASSSCI", data=JP11stu, weight="TOTWGT") # 男女別(ITSEX)に算数の平均点を計算 timss.mean.pv(pvlabel="ASMMAT", by=c("ITSEX"), data=JP11stu, weight="TOTWGT")
回帰分析
# 従属変数を算数(ASMMAT)、独立変数を性別(ITSEX)とした単回帰 # ITSEXは1=女子、2=男子 timss.reg.pv(pvlabel="ASMMAT", x=c("ITSEX"), data=JP11stu, weight="TOTWGT") # 独立変数と性別(ITSEX)・家庭の本の冊数(ASBG04)とした重回帰 timss.reg.pv(pvlabel="ASMMAT", x=c("ITSEX", "ASBG04"), data=JP11stu, weight="TOTWGT")
TIMSS2011に関する日本語書籍
下記2冊が、明石書店から出版されている。基本的に本家報告書の要約なので、ほとんど必要ない。ただ、巻末に児童・学校質問紙の日本語訳が掲載されているため、ていねいに分析する場合は必要になる。